データ同化と数値予報モデルによる関西地方の降水30分予報
(30秒間隔で、30分先まで30秒ごとに予報、高度2km面)
予報開始時刻: NOW LOADING...
? 観測:大阪(吹田)および神戸におけるマルチパラメータフェーズドアレイ気象レーダによる降水強度の観測値自体を描画したものです。網掛け部分は建物等の陰のため2km高度でレーダの観測データが得られない領域を示しています。
解析:観測値とモデルの予報値を用いたデータ同化による降水強度の推定値を描画したものです。
いずれも2km高度の反射強度(等価レーダー反射因子)を近似式に基づき降水量に変換しています。
? アンサンブル予報に基づいて計算した、各地点で30mm/h以上の雨が生じる確率(%)を表示します。
30秒毎に新情報を自動ダウンロード(30分で自動OFF) アニメーション:
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国土交通省国土政策局「国土数値情報(海岸線湖沼データ)」をもとに理化学研究所が編集・加工

実証実験

本予報は、大阪・関西万博のアクションプラン「リモートセンシング技術による高精度データの解析及びリアルタイム配信の実証」の一環として、8月5日~31日の期間限定で実施しているものです。リアルタイムの降水予報は、本webページおよび、株式会社エムティーアイのスマートフォンアプリ「3D雨雲ウォッチ」にて公開しています。

図の見方

最大10分間の直近の観測値・解析値と、最大30分後までの予報値を表示します。
データは限られた緯度・経度の領域においてのみ表示し、その外側は薄い色で影をつけて区別しています。
このリアルタイム予報は、期間限定の実証実験として実施し公開します。実験期間外、または期間中においても計算機や通信等の事情でリアルタイムのデータが得られない場合は、"No Forecast"を表示します。

観測値

マルチパラメータ・フェーズドアレイ気象レーダで観測された反射強度を雨の強さに変換した値を表示します。網掛け部分は建物等の陰のため高度2kmの観測データが得られない領域です。 地図上には高度2㎞付近の雨の強さを、弱い雨は寒色系、強い雨は暖色系の色を用いて示しています。

解析値

データ同化により観測値を取り込んだ数値予報モデルの中での、観測時刻における雨の強さを表示します。モデルを用いることで、直接観測されない領域も値を推定することができます。 観測値と同様に、高度2㎞付近の雨の強さを色で示します。

予報値(降水予測)

解析値を初期状態として数値予報モデルによって計算した未来の時刻の雨の強さを表示します。 観測値と同様に、高度2㎞付近の雨の強さを色で示します。

予報値(確率予測)

解析値から得られる複数の初期状態を用いた数値予報モデルによるアンサンブル予報に基づき、未来の雨の確率の広がりを表示します。 地図上には計算された雨の強さをもとに、高度2㎞付近の雨の強さが「激しい雨」に相当する30mm/h以上となる確率を表示します。 30%以上で黄色、70%以上で赤、90%以上で紫色のように確率に応じて異なる色を用いています。
※気象庁の降水確率とは定義が異なる点にご注意ください。

予測手法の解説

予測手法の詳細については、下記をご覧ください。

「富岳」と2台のMP-PAWRを使ったゲリラ豪雨予報 ~大阪・関西万博会場周辺のリアルタイム実証実験~(理化学研究所ウェブサイト)

注意事項

参考文献

  1. Miyoshi, T., Amemiya, A., Otsuka, S., Maejima, Y., Taylor, J., Honda, T., Tomita, H., Nishizawa, S., Sueki, K., Yamaura, T., Ishikawa, Y., Satoh, S., Ushio, T., Koike, K., and Uno, A., 2023: Big Data Assimilation: Real-time 30-second-refresh Heavy Rain Forecast Using Fugaku During Tokyo Olympics and Paralympics, Proceedings of the International Conference for High Performance Computing, Networking, Storage and Analysis (SC '23). 8, 1–10. doi:10.1145/3581784.3627047
  2. Honda, T., Amemiya, A., Otsuka, S., Lien, G.-Y., Taylor, J., Maejima, Y., et al. 2022. Development of the Real-Time 30-s-Update Big Data Assimilation System for Convective Rainfall Prediction with a Phased Array Weather Radar: Description and Preliminary Evaluation. Journal of Advances in Modeling Earth Systems, 14, e2021MS002823. doi:10.1029/2021MS002823
  3. Amemiya, A., T. Honda and T. Miyoshi, 2020: Improving the Observation Operator for the Phased Array Weather Radar in the SCALE-LETKF system, SOLA, 16, 6-11. doi:10.2151/sola.2020-002
  4. Maejima, Y., M. Kunii and T. Miyoshi, 2017: 30-second-Update 100-m-Mesh Data Assimilation Experiments: A Sudden Local Rain Case in Kobe on 11 September 2014, SOLA, 13, 174-180. doi:10.2151/sola.2017-032
  5. Lien, G.-Y., T. Miyoshi, S. Nishizawa, R. Yoshida, H. Yashiro, S. A. Adachi, T. Yamaura, and H. Tomita, 2017: The near-real-time SCALE-LETKF system: A case of the September 2015 Kanto-Tohoku heavy rainfall. SOLA, 13, 1–6. doi:10.2151/sola.2017-001
  6. Miyoshi, T., G.-Y. Lien, S. Satoh, T. Ushio, K. Bessho, H. Tomita, S. Nishizawa, R. Yoshida, S.A. Adachi, J. Liao, B. Gerofi, Y. Ishikawa, M. Kunii, J. J. Ruiz, Y. Maejima, S. Otsuka, M. Otsuka, K. Okamoto, and H. Seko, 2016: "Big Data Assimilation" Toward Post-Petascale Severe Weather Prediction: An Overview and Progress. Proceedings of the IEEE, vol. 104, no. 11, pp. 2155-2179. doi: 10.1109/JPROC.2016.2602560
  7. Miyoshi, T., M. Kunii, J. J. Ruiz, G.-Y. Lien, S. Satoh, T. Ushio, K. Bessho, H. Seko, H. Tomita, and Y. Ishikawa, 2016: "Big Data Assimilation" Revolutionizing Severe Weather Prediction. Bull. Amer. Meteor. Soc., 97, 1347–1354. doi: 10.1175/BAMS-D-15-00144.1

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